ピロリ菌について
ピロリ菌は、正式にはヘリコバクター・ピロリと呼ばれる、胃の粘膜に感染する細菌です。感染すると慢性的な胃炎を引き起こし、胃・十二指腸潰瘍や胃がんなどの発症に関係することが知られています。
ピロリ菌に感染していても自覚症状がない場合があります。感染が確認された方には、将来の胃の病気のリスクを減らすため、除菌治療を行います。
ピロリ菌の検査
まず上部消化管内視鏡検査を行い、胃の粘膜にピロリ菌感染が疑われる所見があるかを確認します。
患者さんの状態に応じて、内視鏡検査時の組織検査、血液検査などから適切な検査方法を選択し、ピロリ菌感染の有無を診断します。
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正常の胃
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ピロリ菌に感染した胃
粘液の付着と発赤を認める。
ピロリ菌の除菌治療
ピロリ菌の除菌治療では、胃酸の分泌を抑える薬と複数の抗菌薬を、原則として1週間服用します。
保険診療による除菌治療には、一次除菌と、一次除菌で除菌できなかった場合に行う二次除菌があります。
治療後は一定期間を空けて除菌判定検査を行い、ピロリ菌が除菌できたかを確認します。当院では、服薬終了から8週間以上経過した後に判定検査を行っています。
一次除菌の成功率
一次除菌の成功率は、一般的に90%以上と言われています。
ただし、除菌治療の結果は、ピロリ菌の薬剤耐性、薬の服用状況、患者さんの体質などによって異なります。
三次除菌(自費診療)
一次除菌・二次除菌を行ってもピロリ菌が除菌できなかった場合には、自費診療による三次除菌という選択肢があります。
当院では、これまでに使用した薬剤や治療経過、薬剤アレルギーの有無などを確認し、患者さんの状態に応じて三次除菌の治療方法を検討します。
他院で二次除菌まで受けたものの除菌できなかった方もご相談いただけます。
四次除菌(自費診療)
三次除菌を行ってもピロリ菌が除菌できなかった場合には、患者さんの治療歴や使用できる薬剤などを確認したうえで、四次除菌を検討することがあります。
繰り返し除菌治療を受けても除菌できなかった方についても、これまでの検査結果やお薬の内容を確認し、治療が可能かを判断します。
ペニシリンアレルギー・抗生剤アレルギーのある方へ
一般的なピロリ菌除菌では、ペニシリン系抗菌薬であるアモキシシリンを使用します。そのため、ペニシリンアレルギーのある方は、通常の除菌治療を受けられない場合があります。
当院では、ペニシリンアレルギーやその他の抗生剤アレルギーがある方についても、アレルギーの内容や過去の治療歴を確認し、自費診療による除菌治療を検討します。
薬剤アレルギーのある方は、受診時に必ず医師へお申し出ください。
除菌治療の副作用
除菌治療では、下痢・軟便、発疹・蕁麻疹、味覚の変化などの副作用が起こることがあります。
除菌後に気をつけること
ピロリ菌を除菌することで胃の炎症が改善し、胃がんの発症リスクを低下させることが期待できますが、胃がんの発症を完全に防げるわけではありません。
除菌に成功した後も、定期的に上部消化管内視鏡検査を受けることが大切です。
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除菌前
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除菌後
ピロリ専門外来のご案内
当院では、一次除菌・二次除菌で除菌できなかった方や、薬剤アレルギーにより標準的な除菌治療を受けることが難しい方を対象として、2016年6月にピロリ専門外来を開設しました。
三次除菌・四次除菌、薬剤アレルギーのある方への除菌治療は、原則として保険適用外の自費診療となります。
ピロリ外来は毎週木曜日の予約制です。
担当:消化器内科部長 松崎一平 医師
自費診療の料金
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| 初診 | 4,400円 |
| 再診 | 1,518円 |
| 処方箋料 | 748円 |
| 尿素呼気試験 | 5,709円 |
| 投薬料 | 約6,000円 |
- 使用する薬剤や検査内容によって、費用が異なります。薬剤は、これまでに使用した除菌薬の種類、薬剤耐性、薬剤アレルギーなどを考慮して選択します。