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診療体制

腹腔鏡下手術とは

当院の特徴

  • 当院は県内で先駆けて、腹腔鏡下手術を開始しており、20年の実績があります。
  • 日本内視鏡外科学会の技術認定医の元、累計3,500件を超える豊富な実績があります。
  • 胃がんに対する腹腔鏡下手術の分野で世界のオピニオンリーダーである、宇山一郎先生に手術執刀・手術支援をしていただいております。

腹腔鏡下手術件数

宇山一朗医師

宇山 一朗 医師

宇山 一朗 医師
藤田医科大学医学部
総合消化器外科主任教授

宇山教授は胃がんに対する腹腔鏡下手術に対する世界のオピニオンリーダーであり、現在までに1000例以上の腹腔鏡下胃切除の経験を有しています。
また、腹腔鏡下手術による胃の全摘術にも世界で初めて成功し、王貞治氏(前ソフトバンク監督)の執刀医としてもよく知られています。

略歴

  • 1985年 岐阜大学医学部卒業
  • 1985年 慶應義塾大学外科学教室入局
  • 1986年 練馬総合病院外科勤務(医員)
  • 1987年 国家公務員等共済組合連合会立川病院外科勤務(医員)
  • 1988年 慶應義塾大学外科学教室助手
  • 1991年 練馬総合病院外科医長
  • 1997年 藤田保健衛生大学医学部外科学講師
  • 2002年 藤田保健衛生大学医学部外科学助教授
  • 2006年 藤田保健衛生大学医学部外科学教授(現:藤田医科大学)

所属学会・資格など

日本胃癌学会評議員、日本食道学会評議員、日本内視鏡外科学会評議員、日本消化器外科学会専門医・指導医、日本外科学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医、米国消化器内視鏡外科学会会員、日本消化器外科学会評議委員、日本内視鏡外科学会技術認定医、米国外科学会会員

宇山一朗医師からのメッセージ

体にやさしい腹腔鏡手術とは?

腹腔鏡手術は施設によっては内視鏡手術とも呼ばれています。皆さんが内視鏡と聞いてまず思い浮かべるのは、胃カメラや大腸カメラでしょう。これは腹腔鏡手術ではなく、内科的治療です。

では腹腔鏡(内視鏡)手術とは、どのように行われるのでしょうか?

従来、胃や大腸の手術といえばお腹に20cm~30cmの傷をつけ大きく開腹し、お腹の中に直接手を入れて手術を行っていました(開腹手術)。
腹腔鏡(内視鏡)手術ではお腹を大きく切らずに、5mm~12mmの穴を4~5ヶ所開けます②。
開ける穴の数や場所は病気の種類や場所によって違います。次にその穴からポートという筒状の器具を挿入したあと、ポートより二酸化炭素を送り込みお腹を膨らませてお腹の中の様子を観察しやすくします。

図②
図2

お臍の傷(ポート)から腹腔鏡(内視鏡の一種)をお腹の中に挿入して胃、大腸、胆嚢などの臓器をモニターに映し出します③。
残った傷(ポート)より、先端にはさみ、電気メス、ピンセット等が付いた長い棒状の特殊な器具(鉗子)を数本、お腹の中に挿入し、モニターに映しだされた胃、大腸、胆嚢などの臓器や周囲のリンパ節の切除を行います。
お腹の中で切除された胃や大腸などの臓器は、最終的にはお臍の傷を3~4cmにしてお腹の外へ取り出します。

以上が腹腔鏡(内視鏡)手術の方法ですが、お分かりになりましたでしょうか?

従来の手術で20~30cmお腹を切開していた場合(開腹手術)と比べると、当然患者さんにとっても傷跡が小さく痛みも少ないので回復が早いのが大きなメリットとなります。入院期間も回復手術と比べて腹腔鏡手術では短くなり、早期の退院が可能になります。また、カメラを使うことで、ルーペのように拡大して見ることができ、細かな組織の違いなどを見分けながら手術することができるため、緻密な作業が安全にできます。
一方、デメリットとしては高度な技術が必要であり誰もができる手術ではないことです。また、腹腔鏡手術を始めた時期や、取り組み方によって手術件数は各施設(病院)間によって大きな格差があると言えます。

当院では日本内視鏡外科学会の技術認定医が執刀あるいは手術指導を行い、より安全で質の高い手術を目指しています。

当院では以下の腹腔鏡手術を主に行っています。

※腹腔鏡下胆嚢摘出術
※腹腔鏡下大腸手術(結腸切除術、直腸切除術、低位前方切除術、直腸切断術など)
※腹腔鏡下胃手術(幽門側胃切除術、胃全摘術など)
※腹腔鏡下膵手術(膵尾部脾切除)
※腹腔鏡下肝手術(肝部分切除、外側区域切除)
※腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(鼠径ヘルニアについては別冊で詳細にまとめてありますので、そちらをご参照ください)

状況によってはこれら以外の手術を行うこともありますので、お気軽にご相談ください。

図③
図3